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☆☆☆小豆島ドットコム週刊ウエヴマガジン☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

◆目 次◆
1) 小豆島の秋
2) 二十四の瞳の紹介
          

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆2002/09/18号☆☆☆

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┃1 ┃ 秋祭りが近づく。
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◆小豆島の太鼓祭りの準備◆
小豆島の各地で、太鼓祭りの準備が行われています。10月の10日頃よ
り始まる太鼓祭りは小豆島に秋の到来を告げる。今、その太鼓に乗って太
鼓を叩いてくれる子どもが少子化の波をうけて、少なくなってきています。
昔は子どもが沢山いて太鼓の乗り手も多かったのでくじ引きをしていまし
た。そして、その太鼓の乗り手の親が、祭りが終わった後の宴会の費用を
出していたようです。しかし、今は子どもが少ないので逆にどうぞお願い
しますと自治会の方から依頼する立場に変わったので、自治会費で宴会の
費用をまかなうようになったところもあります。その一方ではまだ、その
現実に気づかず、お願いしておきながら、なおかつその親達だけに費用を
ださせる、田舎もあります。こうして伝統ある秋祭りは昔から現在、未来
に至る迄、小豆島の住民によって、続けられていくのです。

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┃2 ┃ 二十四の瞳 十一回目
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二、まほうの橋
ああ、二学期第一日目は出発からまちがっていた、と、おなご先生はひ
そかにかんがえた。家をでるときの、おかあさんにたいしてのぶあいそ
を悔いたのである。三時間目の唱歌のとき、おなご先生は思いついて、
生徒をつれ、さいなんをうけた家へお見舞いにいくことにした。
 いちばん学校に近い西口ミサ子の家へより、見舞いのことばをのべた。
なんといっても家がぺっちゃんこになったソンキの家が被害の第一番だと
みんながいうので、つぎには荒神さんの上にあるソンキの家へむかった。
 マスノがけさいった、かにをたたきつけたようだというのを思いだし、
それはおとなの口まねだろうと思いながら、へんに実感をともなって想
像された。だが家はもう近所の人たちの手だすけであらかたかたづいて
いた。別棟のとうふ納屋のほうがたすかったので、そこのどまにたたみ
を入れて、そこへ家財道具をはこんでいた。
 一家七人が今夜からそこにねるのかと思うと、気のどくさですぐには
ことばも出ないでいるのを、手つだい人の中から川本松江の父親が口を
出し、大工らしいひょうきんさで、しかし、いくぶんかの皮肉をまじえ
ていった。
「あ、これはこれは先生、先生まで手つだいにきておくれたんかな。そ
れならひとつ、その大ぜいの弟子を使うて道路の石でも浜へころがして
つかあさらんか(くださいませんか)。ここは大工でないとつごうがわ
るいですわい。それとも、手斧でももちますかな。」
 よいなぐさみものといわんばかりに、そこらの人たちがわらう。先生
ははっとし、のんきらしく見られたことをはじた。そのとおりだと思っ
た。しかし、せっかくきたのだから、一ことでもソンキの家の人たちに
見舞いをいおうと思い、なんとなくぐずぐずしていたが、だれもとりあ
ってくれない。しかたなくもどりかけながら、てれかくしに子どもたち
に、はかった。
「ね、みんなで、これから道路のじゃりそうじをしょうか。」
「うん、うん。」
「しよう、しよう。」
 子どもたちは大よろこびで、クモの子がちるようにかけだした。あら
しのあとらしい、すがすがしさをともなった暑さにつつまれて、村はす
みずみまではっきりと見えた。
「よいしょっと!」
「こいつめ!」
「こんちきい。」
 めいめいの力におうじた石をかかえては、道路のはじから二メートル
ばかり下の浜へおとすのである。ふたりがかりでやっとうごくような大
きな石ころもまじえて、まるで荒磯のように石だらけの道だった。いま
はもう、ただしずかにたたえているだけのような海の水が、昨夜はこの
高い道路の石がきをのりこえて、こんな石までうちあげるほどあれくる
ったのかと思うと、そのふしぎな自然の力におどろきあきれるばかりだ
った。
 波は石をはこび、風は家をたおし、岬の村はまったく大騒動の一夜で
あったのだ。おなじ二百十日も、岬の内と外とではこうもちがうのかと
思いながら、先生はかかえた石をドシンと浜になげ、すぐそばで、なれ
たしぐさで石をけとばしている三年生の男の子にきいた。
「しけのとき、いつもこんなふうになるの?」
「はい。」
「そして、みんなで石そうじするの。」
「はい。」
 ちょうど、そこを香川マスノの母親がとおりかかり、
「まあ、先生、ごくろうでござんすな。でも、きょうはざっとにしたほ
うがよろしいですわ。どうせまた、うしろ七日や二百二十日がひかえと
りますからな。」
 本村のほうで料理屋と宿屋をしているマスノの母は、わが子のいる岬
へようすを見にきたということであった。マスノがとんできて、母親の
こしにかじりつき、
「おかあさん、おそろしかったんで、ゆうべ。うち、ごつげな音がして、
おばあさんにかじりついてねたん。朝おきたら、はねつるべのさおがお
れとったんで。水がめがわれてしもたん。」
 けさきいたことをマスノはくりかえして母にかたっていた。ふんふん
といちいちうなずいていたマスノの母親は、半分は先生にむかって、
「岬じゃあ船がながされたり、やねがつぶれたり、ごっそりかべがおち
て家の中が見とおしになった家もあるときいたもんですからな、びっく
りしてきたんですけど、つるべのさおぐらいでよかった、よかった。」
 マスノの母親がいってから、
「マアちゃん、ごっそりかべがおちたって、だれのうち?」
 マスノはかかえていた石を、すてるのをわすれたように、とくいの表
情になって、
「仁太んとこよ先生。かべがおちておし入れん中ずぶぬれになってしも
たん。見にいったら、中がまる見えじゃった。ばあやんがおし入れん中
でこないして天じょう見よった。」
 顔をしかめてばあやんのまねをしたので、先生は思わずふきだしたの
である。
「おし入れが、まあ。」

                             つづく
        

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ おわり ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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編集:popai      発行責任者:竹林 栄子
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