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☆☆☆小豆島ドットコム週刊ウエヴマガジン☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

◆目 次◆
1) 小豆島に列車が走る!!
2) 二十四の瞳の紹介
          

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆2002/08/07号☆☆☆

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┃1 ┃ ミニ列車マホロバ鉄道
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小豆島で初めての列車が世界一狭い海峡を走りました。
ギネスブック認定の世界一狭い海峡(土渕海峡)をとても可愛らしい鉄道が開
通した。その名もマホロバ鉄道
             

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┃2 ┃ 二十四の瞳 五回目
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一、小石先生

だいぶながらく雨がなかったので、かわいた表通りに水をまいておくのも、あた
らしい先生をむかえるにはよかろうかと、ぞうきんバケツをもって出てきたとき、
むこうから、さあっと自転車がはしってきたのだ。おやっと思うまもなく、
「おはようございます。」
あいそよく頭をさげて通りすぎた女がある。
「おはようございます。」
 へんじをしたとたんに、はっと気がついたが、ちょうど下り坂になった道を自
転車はもう走りさっていた。よろず屋のおかみさんはあわてて、となりの大工さ
んとこへ走りこみ、井戸ばたでせんたくものをつけているおかみさんに大声でい
った。
「ちょっと、ちょっと、いま、洋服きた女が自転車にのって通ったの、あれがお
なご先生かいの?」
「白いシャツきて、男みたような黒の上着きとったかいの。」
「うん、そうじゃ。」
「なんと、自転車でかいの。」
 きのう入学式に長女の松江をつれて学校へいった大工のおかみさんは、せんた
くものをわすれて、あきれた声でいった。よろず屋のおかみさんは、わが意を得
たという顔で
「ほんに世もかわったのう。おなご先生が自転車にのる。おてんばといわれせん
かいな。」
 口ではしんぱいそうにいったが、その顔はもうおてんばときめている目つきを
していた。よろず屋のまえから学校までは自転車で二、三分であろうが、すうっ
と風をきって走っていって十五分もたたぬうちに、おなご先生のうわさはもう村
じゅうにひろまっていた。
 学校でも生徒たちは大さわぎだった。職員室の入り口のわきにおいた自転車を
とりまいて五十人たらずの生徒は、がやがや、わやわや、まるでスズメのけんか
だった。そのくせおなご先生がはなしかけようとして近づくと、やっぱりスズメ
のように、ぱあっとちってしまう。しかたなく職員室にもどると、たったひとり
の同僚の男先生は、じつにそっけない顔でだまっている。
まるでそれは、話かけられるのはこまりますとでもいっているふうに、つくえの
上の担当箱のかげにうつむきこんで、なにか書類を見ているのだ。授業のうちあ
わせなどは、きのう、小林先生との事務ひきつぎですんでいるので、もうことさ
ら用事はないのだが、それにしてもあんまり、そっけなさすぎると、おなご先生
は不平だったらしい。しかし、男先生は男先生で、こまっていたのだ。

 ーこまったな。女学校の師範科を出た正教員のぱりぱりは、芋女出ぇ出ぇの半
人前の先生とは、だいぶようすがちがうぞ。からだこそ小さいが、頭もよいらし
い。話があうかな。きのう、洋服をきてきたので、だいぶハイカラさんだとは思
っていたが、自転車<にのってくるとは思わなんだ。こまったな。なんでことし
にかぎって、こんな上等を岬へよこしたんだろう。校長もどうかしとる。

 と、こんなことを思って気をおもくしていたのだ。この男先生は、百姓のむす
こが、十年がかりで検定試験をうけ、やっと四、五年まえに一人まえの先生にな
ったという、努力型の人間だった。
 いつもげたばきで、一まいかんばんの洋服はかたのところがやけて、ようかん
色にかわっていた。子どももなく、年とったおくさんとふたりで、貯金だけをた
のしみに、けんやくにくらしているような人だから、人のいやがるこのふべんな
岬の村へきたのも、つきあいがなくてよいと、じぶんからの希望であったという
かわりだねだった。
 くつをはくのは職員会議などで本校へ出むいていくときだけ、自転車などは、
まださわったこともなかったのだ。しかし、村ではけっこう気にいられて、魚や
野菜に不自由はしなかった。村の人とおなじように、あかをつけて、村の人とお
なじものをたべて、村のことばをつかっているこの男先生に、新任のおなご先生
の洋服と自転車はひどく気づまりな思いをさせてしまった。
 しかしおなご先生はそれをしらない。前任の小林先生から、本校通学の生徒の
いたずらについてはきいていたのだが、男先生についてはただ、「へんこつよ、
気にしないで。」とささやかれただけだった。だが、へんこつというよりも、ま
るでいじわるでもされそうな気がして、たった二日めだというのに、うっかりし
ていると、ため息が出そうになる。
                                つづく
        

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ おわり ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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編集:popai      発行責任者:竹林 栄子
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