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那智山は広範囲にわたる信仰の山の地名。古くから神と仏がともに宿ると考えられてきた霊地。青岸渡寺は、神秘的な那智大滝を眼前に望む西国三十三ヶ所第一番札所。太古の自然
が息づくこの地から巡礼の旅が始まる。
裸形上人が那智の滝で開基修験道の根木道場として発展。本宮、新宮、那智山は熊野三山と
呼ばれる信仰の地。熊野本宮、新宮の速玉、那智の三社権現を祀る地域の呼称だ。那智山の社寺領はかつて
一万平方qで、烏帽子山から船見峠、妙法山周辺までが含まれていたという。本宮
には阿弥陀如来、新宮は薬師如来、那智は観世音菩薩をそれぞれ本地仏として祀り、神道と仏教の合体信仰の
地として、また修験道の根本道場として栄えた。
青岸渡寺の歴史は仁徳天皇の御代(313〜399)にまで遡る。寺伝によると、
インドの僧、裸形上人が修行の場を求めて川を進むうち、那智大滝にたどり
着いた。133mの滝に感動しこの地で修行していると、滝壷に観音を感得し
て庵を結んだのがはじまりと伝わる。
その後、推古天皇御代(592〜628)に大和の生仏上人がこの地で修行中、
椿の大木に高さ約4mの如意輪観世音菩薩を刻み、伽藍を建立して安置した。
この観音像が「那智の観音さま」として庶民の信仰を集めた現在の本尊だ。
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