霊場ドットコム
四国八十八ヶ所霊場 第七番 光明山 蓮華院 十楽寺
 |
所在地:〒771-1509 徳島県 電話:088-695-2150 宿泊施設:あり(120人)要予約。
|
【由来】
現在の寺領地より三キロ余の奥、十楽寺谷という地に留錫された
弘法大師が阿弥陀如来を感得し、ご本尊として刻まれ、安置したの
が寺のはじまり。人間のもつ八つの苦難(生・老・病・死・愛別離.
怨憎会・求不得・五陰盛)を離れ、十の光明に輝く楽しみ(極楽浄
土の十種の快楽)が得られるようにと、寺号を光明山十楽寺とした。
天平年間に長曽我部元親の兵火で広大な大伽藍の堂塔すべてを焼失
したが、本尊・宝経などはのこっている。(十楽寺谷の奥へ奉安し
ていた。)
十楽寺の再建は寛永時代に始まり、天保年間にと随時増営され、
明治以降に現在の様になった。また、昔から盲目に霊験ある寺とし
て知られる。寺宝に、真田幸村の茶釜があるのも有名である。
【民話】
むかし、あほな婿はんがいた。あるとき嫁さんの里で新築祝いの
まねきがあった。
嫁さんは別の用事でいけなくなった。嫁さんは、こんな婿を親戚
の大勢いる中に出席さすのは気が引けたが、どうしても、自分は
出席出来ないので婿さんに行ってもらうことになった。
当日、嫁さんは婿さんに、こんこんとこうするのですよ、と教
えた。
「まず親戚の人にはあいさつをして、嫁もくる予定でしたが、急
に別の用事が出来出席できないことをみんなに説明して、それか
ら、よう家を見わたし、ちょっとでも節穴があいていたら、『こ
の節穴は家相が悪いけに、神さんのお札をもらって貼っときな。』
と、お父さんにいいなさい。」
と、こんこんと教えて、婿を里にやった。
婿は嫁さんに云われたとおり、家中目を皿のようにして見わた
し、節穴を見つけた。
親戚衆がいる中で、
「お父さん、この節穴は家相によくない。早速神さんのお札を貼
んなはれ、そうすれば家相もよくなります。」
と、いって親戚衆をおどろかせた。みんなは、阿呆だと思ってい
たから、たまげてしもうた。里の父親は婿がこんなに立派に成っ
たのかと、親戚衆に鼻高々と自慢した。親戚の人たちもみんな感
心した。
それから十日ほどすぎ、また、里よりこんどは牛を買ったので
見にくるようにと案内があった。婿は嫁にも相談せず、こんどは
一人で里に出かけた。親戚衆がまたみんな出席して、ああでもな
い、こうでもないと牛の話で花がさいていた。そこへ婿さんがや
ってきて、牛をよく見わたし、
「お父さん、牛のお尻の穴にお札を貼りなはれ……。」
とやったもんだから、親戚衆のみんなが、婿殿はやっぱし、阿呆
だと、口々にはやしたてた。その様子を里のお父さんは、
「婿殿はもとの阿呆にもどってしまった。」
といって顔を赤らめたとさ。
|